【読書記録】- VISION DRIVEN 直感と論理をつなぐ思考法
今回はVISION DRIVENという本を読んでみました。
私は経営者やリーダーは細かい指示をする前にビジョンを語るべきだと思っていて、
人を動かすビジョンや、それを伝えるヒントが得られればと思い、手に取りました。
いつものように要約と自分の気づきをまとめます。
ビジョン思考とは?
以下はこの本の内容を1枚に要約したチャート。
思考法には上記の4つがある。
①カイゼン思考 ー PDCAを回し、今までの同じことを如何に効率的にやるか
VUCAの時代、これまでの延長線上をたどっていっても生き残れない
②戦略思考 - ニッチな領域など、勝てる領域を探し、そこで戦う
優秀な人だけが生き残る戦場 しかし疲弊し、長続きは難しい
③デザイン思考 ー モノを作り、手を動かしながら考える アジャイル開発
生活者の課題をみんなで解決する
④ビジョン思考 ー 他人を気にせず自分の中の「妄想」を起点にする
直感を論理に、妄想を戦略に落とし込む
この中で著者が勧めるのはタイトルにもあるように「ビジョン思考」。
仕事に振り回されながら生きていると、「他人モード」になっており、
自分が本当にやりたいことを見失ってしまう。
そこで、「自分モード」を取り戻し、こうなったら面白い!というものを探す、
妄想をする時間を確保する。
成功の陰には根拠のない「妄想」があり、これを論理→戦略へと落とし込んでいく。
決して、論理や戦略から考え始めないこと。
ビジョン思考:直感から思考をはじめ、それを駆動力にしながら同時に
「直感」を「論理」につなぎ、「妄想」を「戦略」に落とし込むといった思考モード
ビジョン思考を習慣化するには?
次の2つのものが必要となる。
①時間的な余白
他人モードではなく自分モードで考える時間
モレスキンを買い、自分の1日のスケジュールの中の15分を抑える
②ビジョン思考のメソッド
妄想→知覚→組替→表現のサイクルを回す
妄想
■感情アウトプット
決まった時間に決まったページだけその時感じたことをノートに吐き出す
最低一ヶ月続けると他人モードから自分モードを取り戻せる
「もし~なら?」、「子供のころの夢は?」のような問い掛けを通して
妄想を膨らませる ワクワク感が大切
※メモの魔力の自己分析1000問をやることもよさそう
masaeng.hatenablog.com
知覚
感じたこと、気づいたことに対して意味づけをする(センスメイキング)
以下の3プロセスを日々実践
①感知ーありのままに見る
②解釈ーインプットを絵の状態で考え、フレームにまとめ
③意味付けーまとめあげた考えに意味を与える
ビジュアルと言語を行ったり来たりしながら考える
組替
ここまでのアイデアは平凡でよい
アイデアは出してからどう磨き上げるかが勝負
組替 = 分解 + 再構築
分解:当たり前の要素に分け、その中から違和感を探し、
その当たり前の逆を考える
物事の構造を可視化すると、アイデアは考えやすい
再構築:分解した構成要素のアナロジー(似たもの)を考え、
その構図をアイデアに取り入れる
表現
プロトタイプを人に見せ、フィードバックをもらうというサイクルを
いかに早く回せるか
自分のビジョンを一目で理解できる「絵」にし、説明する
ストーリーを作ることも効果的
プロトタイピングの最終目的は自分のビジョンに共感してもらい、
聞いてもらった人を動かすこと
感想
自分のスキルを上げたいというざっくりしたビジョンはあるものの、
世の中をこうしたい、こんなサービスを作りたいという具体的なビジョンが
描けていなかった自分にとっては、そのビジョンの作り方を紹介した内容であり、
まさに自分にぴったりの書籍でした。
ビジョンを持つには何より自分と向き合うことが大切で、振り返ってみれば、
著者が指摘するように自分についてじっくり考える時間はなかなか取れていません。
まずはモレスキンを買い、手帳で考える時間を確保して、生い立ちを振り返ったり、
ニュースから将来を想像するなどして妄想を膨らませていこうと思います。
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また、平行して読んだ濱口秀̪司氏のSHIFT:イノベーションの作法とも
共通するところがあり、こちらも合わせて読むと理解が深まると思いますので、
ご紹介しておきます。